合鍵は必ず元(オリジナルキー)から作りましょう。安易に鍵を人に持たせていませんか?。合鍵を作ってよいときと鍵穴を交換したほうが良いときとは?。
鍵やその合鍵について、あまり深く考えずに随分と危ない管理や誤った使い方をされている方が多いのでそれらをまとめてみました。次にあげる事例について心当たりのある人は、ぜひ目を通しておいてください。
引越しの手伝いをしてくれる友達や業者に新居の鍵を貸したりしたらダメです!!。ちょっと寄り道をして合鍵を作られたら?・・・。引越しして、しばらくして合鍵を使って誰かが入った形跡があると、「誰かが合鍵を持っている?」→「ひょっとしてあの時貸した鍵で・・」大事な友達を疑わざるを得なくなったとき、友達を一人失う。もちろん、友人の引越しを手伝うときに鍵を借りるのもダメです。
引越し後の正月、帰省先から帰ってくるとお風呂が濡れている。月末の電話料金の請求書を見てびっくり。
その前の夏、引越しを手伝ってくれた友人に、引越し先の鍵を貸したがために、その友人は「なくさないように合鍵を作っていた」らしく、正月の帰省を知った時、つい出来心で・・。結果的に鍵穴を交換する羽目に。それ以後、その友人が信じられなくなった。
自分が管理している鍵の合鍵が必要なとき、出入りの業者や部下に「合鍵を作って来い」なんて頼みませんか?
キーショップでは、鍵を持参されれば、鍵を持ち出せる人=キーの管理責任がある人とみなして合鍵は何本でも作製します。→キーナンバーから合鍵を作る
いかなる理由があっても鍵は安易に貸さないようにしましょう。自分が管理責任者であるキーの合鍵はあなた自身がキーショップに足を運んで目の前で作ってもらいましょう。
「合鍵を作って来い」は、合鍵を何本でも自由に作ってよいと了解していることと同じことなのです。
同様に、錠前を交換したときにその業者に鍵を作ってくるように頼むのも止めましょう。
良心的なキーショップでは、キーなしで、キーナンバーを指定されての合鍵製作はしません。それは、そのキーを持ち出すことができないなど、そのキーの管理権限のない人物が、キーナンバーを盗み見して合鍵を作ろうとする犯罪を防ぐためです。
そのため、当社ではキーナンバーを指定して取り寄せる(キーをお預かりしない)キーであっても、キーを持参されない場合は注文をお受けしていません。
パチンコ店で従業員に事務所の合鍵を作りに行かせました。その店員はそのとき頼まれた本数よりも余分に合鍵を作りました。
その後、その店員は店を止めたのですが、3年後にその合鍵を使って事務所に侵入して駆けつけた警察に現行犯逮捕されました。
当社では、製作に時間を要するものやメーカーからの取り寄せになるものを除いて、キーを預かっての製作は行いません。合鍵は可能な限りお客様の目の前でおつくりするようにしています。
まっとうなキーショップやキーコーナーでは、お客様の目の前で作ることの可能なキーであるにもかかわらず、「できたらお呼びしますので」などと理由をつけて、お客様の目を遠ざけて合鍵を作製することはありません。
キーを預けて「よそを回ってきます」なんて言われたら、「すぐできますので、出来上がるまでお待ちください。」というのが普通です。もし、キーショップが余分に合鍵を製作し、お聞きした名前を頼りに使用場所を特定できたとしたら?。良心的なキーショップはお客さんの目の前でしか合鍵は作りません。「キーショップの店員が不正に作った合鍵で侵入する」という事例は結構あるのです。
面倒でも、出来上がるまでお待ちください。
キーによると製作に時間や日数を要するものがあります。その場合は、最低限のお名前と場合によっては連絡先をお聞きする場合があります。たとえ、その場合でも住所をお聞きする事はありません。
留守の間に子供が帰ってくるからと、キーを郵便受け、玄関マットの下、植木鉢などに置かれている方が多いようです。鍵の隠し場所って本人は隠したつもりでも、泥棒は簡単に気づきますよ。家族の人数分合鍵を持つようにしましょう。
そのときは「いずれ誰かが帰ってくると」侵入されなくても、後日、日を改めてその家が留守なことを確認してゆっくり侵入するとか・・・。
いつも子供が先に帰ってくる時は、玄関横の電気の検針器ボックスに鍵を入れていました。ある時から、家の中の現金が時々なくなることがあり、子供?主人?と家族内で疑心暗鬼の日々が続いていました。
あるとき、スーパーで買い物中にハンドバックを盗まれて玄関のキーを交換しました。その日から家の中でお金が消えることもなくなりました。
そういえば一度だけ、子供が帰ってみると鍵がない日があって、しばらくしてお母さんが帰ってきていつもの保管場所を見ると鍵がありました。そのときは「子供が見落とした」のだと思っていたけど、よく考えると見落とすはずはない。誰かが鍵を持ち出して合鍵を作って元の位置に返していたのかも。
在宅しているからとキーを玄関脇の下駄箱の上に無造作においていたりしてませんか?
そんなキーをちょっと持ち出して合鍵を作られたら?合鍵は元鍵さえあれば、ごく時間でできます。・・・・在宅中でも鍵はきちんと保管しましょう。
これも良く似た事例ですが、たとえば出社して、家の鍵を(施錠されたロッカーや机の引き出しではなく)無造作に机上に置いたまま長時間席を空けるなんてことはしませんか?
通学かばんに鍵をつけていたら、友達?がその合鍵を持ち出して合鍵を作ってしまいました。そして、ある日のこと授業を抜け出して、その子の家に行ってパソコンゲームのソフトを盗んでいました。しばしば家に遊びに来ていた子で、昼間には家に誰もいない、いわゆる「鍵っ子」であることを知っていているから・・・。
賃貸住宅や貸事務所で入居者の交代時にそのまま昔の鍵を渡してませんか?。以前の利用者が合鍵を使って侵入するという事件はとても多いのです。鍵を変えずに次に貸したことによる事故は、建物管理者(所有者や不動産業者)の責任が問われます。
鍵(シリンダー)を交換せずに次の入居者に貸すのはやめましょう。鍵穴を交換して次の人に貸すのは常識以前の義務です。
他人が使用していた住宅や事務所を借りたり購入したときに、その部屋や建物の鍵は新しいものに交換されていますか?
前項の「鍵を変えずに次に貸したらダメ!!」でも説明したように、合鍵にまつわるトラブルでは、入居者の交代時に鍵穴が変わっていなかったことによるものがとても多いのです。
特に中古住宅の購入では事故の原因になることが多いです。新しく入居したら鍵穴が換えられているか必ず確認しましょう。
付き合っていた二人が喧嘩別れをして、彼女は田舎に帰ってしまった。その後、その部屋に別の女の子が入居して来た。
ある夜、その彼(もちろん今の女の子とは無関係)が夜中に鍵を開けて入ってきた。当然警察沙汰に・・
アパートを借りていた人が預かっていたオリジナルキーを2本とも返却して退去したため、次の人にそのまま貸してしまいました。ところがその部屋に空き巣が入り、帰宅した住民と鉢合わせて殺人事件に。
その犯人が捕まって鍵の入手方法を聞くと「盗んだもの」と。退去した人がキーショップで純正キーを取り寄せてキーを返却していたのです。「オリジナルキーをすべて返さないと鍵穴を交換する費用を敷金から差し引かれる」という契約だったためでした。
たとえ鍵が返却されたとしても、その部屋のキーがそれ以外にないという保証はありません。この事件のときは退去した前の入居者も警察の調査を受けましたし、管理者である不動産屋も家主も事情聴取を受けた上に損害賠償もする羽目になりました。
合鍵はあくまでコピー(複製)ですから、元のキーとまったく同じではありません。ブランクキー自体のオリジナルとの形状の差、複製時の誤差などで必ずオリジナルとは、ずれています。
その合鍵から、複製をするとそのずれが許容範囲を超えて、ついには合わなくなってしまいます。そのため、合鍵からの再度の複製は補償の対象外です。
また、使うにしたがって鍵は磨耗していきます。磨耗した鍵から複製を作った場合も合わない可能性が高くなります。
合鍵は必ず、磨耗していないオリジナルから作成するようにしましょう。そのためにも、元々ついていた鍵のうち最低一本は大事に保管しておきましょう。
マスターキーは複数の錠を1本で操作できるため便利ですが、元来、普段使うためのキーではありません。マスターキーはキーボックスなど管理できる場所に保管しておいて、緊急時に使用するためのキーです。万が一、所在がわからなくなると緊急時の用に足りませんし、もし人手に渡ったりしたら建物銃の鍵を交換しなければならなくなります。
もし建物外に持ち出して紛失したら・・・
ある学校でのことですが、地域活動(ママさんバレー)に普段は体育館のキーを貸していたのですが、たまたまキーを持っているメンバーが遅れたため、学校に相談したらマスターキーを貸してくれました。借りたお母さんは、「また同じことがあったら」と、それを近所のキーショップに行って合鍵を作っておきました。
それがマスターキーであることを知らずに、いつしか子供や孫がたくさんできてしまって・・・。ある日、ふと学校の玄関の鍵穴に突っ込んだら回ってしまいました。警備がかかっていたため警備会社が駆けつけ、事情を聞くと「みんな持ってるよ」ということがわかりました。結局、学校中の鍵をすべて交換する羽目になりました。
どんな理由があっても、マスターキー(一般の鍵でも)をかりてはいけません。たとえば、建物に工事で出入りするためにマスターキーを借りたとします。さて、先で合鍵を使って侵入されたとき真っ先に疑われるのはあなたです。
マスターキーに限らず、一般的に鍵は借りるものではありません。面倒でもわけを言って管理責任者に必要なとき足を運んでもらって鍵を開け閉めしてもらいましょう。あるいは一時的に鍵穴を変えておくとか、コンスキー(工事キー)装置を組み込んだ錠に換えておくとか・・・サービス代行店にお問い合わせください。
合鍵を作るための鍵山が刻んでないもの